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白玉老虎 백옥로호 はくぎょくろうこ

死ぬのが遅過ぎた 너무 늦게 죽었다 前編

※2023年12月25日 記事の続きを追記しました。が、結構長くなってしまったので、複数回に分けて掲載する事にします。


あの男が死んだ。徐京植。
で、その徐京植の訃報に接した筆者が真っ先に思った事を表現したのが以下の図になります。



だってそうじゃない? はともかくとして、この人の晩年の諸発言酷すぎたじゃないの。最晩年における徐京植の事を簡単に言い表すと「アメポチ(アメリカのイヌ)」と「情弱(情報弱者)」の二つに尽きる。前者について言えば、共和党ではなく民主党寄りのね。後者については後で解説するが、最晩年の徐京植というのは本当に呆れるほどの情弱オヤジだった。まあだからこそ、今や韓国を代表する親米メディア(それもやはり民主党寄り)であるハンギョレで連載してたんだろうけど。もし徐京植がアメリカ帝国主義(共和党も民主党も関係なく)の事を激烈に批判するような事を書いてしまったら? あるいはアメリカと対立するいわゆる「反米国家(朝鮮共和国、中国、ロシア、ベラルーシ、キューバ、ベネズエラ、イランなど)」達の肩を持つような事を書いてしまったら? その時はハンギョレ編集部から冷酷に次の一言を言い渡されるであろう。
You、明日から書かなくていいよ」
と。

本当の事を言うと徐京植の言ってる事が変になったのはかなり前からで、20世紀入ってから日帝の戦争責任・植民地支配責任や在日朝鮮人の民族問題について1990年代とは違ってかなり腰砕けな事を言うようになる。ただ、当時はそれでもまだ「最低限のライン」は守っていたようで、朴裕河の事なんかもちゃんと批判するだけの見識は一応あった。それが決定的におかしくなったのは、筆者の見た範囲で言うと特に2011年の東日本大震災&福島原発事故(つまり3.11)の後からボケた事を言う率が目に見えて高くなったと思う。変な宗教に凝ったり学生達の抵抗運動に水をさすような事を言い始めた、晩年の金芝河を連想させる。それがさらに堕ちるとこまで堕ちたのが2010年代後半、具体的に言うと2016年にアメリカでトランプが、2017年に韓国で文在寅がそれぞれ大統領に当選した辺りではあるまいか。その後は誰もが知る香港のカラー革命暴動、ミャンマーの政変、そしてウクライナ事態といった世界史屈指の大事件が相次ぐ中で、徐京植もどんどんどんどんアメポチぶりと情弱ぶりを悪化させて、どーしよーもねェ世迷言を連発するようになった。

まず徐京植の「民主党系アメポチ」ぶりを如実に現す例なのが、2016年と2020年の米大統領選挙の時であったろう。この人この時から「民主党の大統領はオッケーだけど、共和党の大統領は絶対嫌」というスタンスを露骨に見せていた。アメリカなんて共和党と民主党のどっちが政権握っても侵略戦争・新自由主義・ウォール街の不正ばっかりで、駄目に決まってんだろ…。何でそんな三尺童子でも分かるような事を、いい年齢のジジイが分かんないのかね? 

https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/26595.html
[寄稿]悪夢の時代
登録:2017-02-22 17:29 修正:2017-04-21 07:09

パブロピカソの「ゲルニカ」=の資料写真//ハンギョレ新聞社

 昨年から何回かにわたって、私はこの欄で、トランプ大統領誕生という「悪夢」の予兆を語った。それが今では「予兆」ではなく、現実になってしまった。日頃、何ごとにつけ悲観的に見る傾向の強い私だが、昨年11月の米大統領選開票まで、「まさか」「いくら何でも」という感覚を捨てきれなかった。人種差別主義者が、その本性を隠してではなく、もっとも下品な言葉で、露骨に本性をあらわしていたのである。それがマイナスになるどころか、むしろプラスとなって支持が集まった。「まさか」と思っていた私は、自らの「理性」や「常識」に裏切られた形である。


徐京植がトランプを嫌う事、親の仇のごとし。でもさあ…。トランプ以前の米大統領(及びその候補)に人種差別とか下品とか、そんな奴ナンボでもいたろ? ブッシュ親子(共和党)は? 下半身スキャンダルまみれの旦那の方のクリントン(民主党)は? そのカカアで「カダフィの奴をぶち殺したったでえええええッ!」のヒラリーは? それらとトランプにどれほどの差があるとでも? むしろ「人権派」みてェな涼しいツラして、裏で大量虐殺戦争する奴の方がよっぽど酷ェ。そういう点でオバマ(民主党)はトランプなんかよりはるかに酷い鬼畜だったと思うけどね。「黒人大統領オバマ」の時代に、白人の警官に面白半分に射殺される黒人が最も多かったという。徐京植ってそんな事も知らないの? 馬鹿なの? 死ぬの? どんだけ情弱なの?
で、トランプをボロクソこきおろす一方、その政敵バイデンは大絶賛だよ。その後にトランプに取って代わったこのバイデン(民主党)にいたっては公衆の面前でセクハラしまくりで、それも小学生くらいの小さな女の子相手にキスを迫ったり体をベタベタ触りまくったりと、とんでもねェロリコンセクハラエロジジイだった。これって超有名な話じゃねェか。まさにどこに出しても恥ずかしくない立派な民主党系アメポチ! バイデン当選時、徐京植は以下のような事を言っている。


http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/38433.html
[徐京植コラム]米国の「断末魔」は続く
登録:2020-11-27 18:19 修正:2020-11-28 11:38

 先日の米大統領選挙で民主党バイデン候補が現職のトランプ大統領を破ったことは久々に聞く朗報だった。だが、現在もなお、トランプは敗北を認めず、選挙結果を覆そうと悪あがきを続けている。それどころか、残りわずかな任期中に外交内政にわたってさまざまな既成事実を作ろうとしている。しかも、米国民の半数近くが、そんなトランプを支持しているのだ。こんな事態は、一種の悪い冗談として語られることはあったが、いま起きていることは、冗談ではなく現実だ。

 11月19日、イスラエルが占領中のゴラン高原とヨルダン川西岸のユダヤ人入植地をポンペイオ米国務長官が訪問した。ゴラン高原では「ここはイスラエルの土地である」と述べ、エルサレム近郊の入植地では「今後は入植地産の輸出品を『イスラエル産』とみなす」と宣言した。これなどは、駆け込みで既成事実を重ねようとする露骨な企てそのものだ。当然、パレスチナ自治政府とシリア政府は激しく反発している。


凄ェよな。あのバイデンが当選した事が「久々に聞く朗報」なんだってさ! 
…呆れてものが言えんわ。今現在のイスラエルの蛮行とそこに武器送って幇助してるバイデンを見れば、徐京植の言ってる事がどれだけマヌケか良く分かる。トランプも酷かったけど、バイデンのやってる事も決して負けてない。そんなバイデンの当選を「朗報」…。終わってるよ、この人。
イスラエル・パレスチナ問題だけではない。バイデンは件のウクライナにおいてもさんざん悪い事をやってきた。2014年にウクライナでクーデターを起こしてネオナチの天下に変えたのは、まさに当時オバマ政権副大統領だったジョー・バイデン当人ではないか。その後(それ以前も?)バイデン家はウクライナに巨大な利権を確保し、ドラ息子のハンター・バイデンがウクライナのエネルギー会社重役になって利権を貪った事は有名な話だ。あの古森義久(笑)でさえ知ってるような事実を「かつて韓国独裁政権に立ち向かった(という事になっている)」徐京植は知らないというのだから、凄ェよな。しかもハンタードラ息子はそこで変なクスリをやったり、児童買春やったりとメチャクチャである。ウクライナにはアメリカの生物化学兵器研究所がいくつも建てられたが、これもバイデンの大きな利権ではなかったか。ウクライナ問題を語るならこうした事柄は避けて通れない。でもそれらを平然と避けて通ったのが、我らが徐京植元教授である。いや、避けるどころじゃねェ。むしろバイデンを礼賛し、「(ロシアを攻撃・圧迫する為の)NATOの満州国」ことウクライナを無垢で無謬で絶対的な被害者であるかのように歪曲して伝えていた。ウクライナにおけるネオナチの存在や、それらによるロシア系住民虐殺の話も一切出て来ない。徐京植はこれまで度々安倍晋三はじめとする日本極右勢力の歴史修正作業を批判していたが、ここ数年のウクライナの歴史や情勢すら歪曲したあんたがどうして安倍を批判出来るのか? まあ知らなかったのだろうが、だとしたら徐京植は我々の予想をはるかに超えたアホウの情弱という結果だけが残る。どっちにしても駄目だろ。

徐京植のアメポチぶりを象徴するもう一つの事例は、アメリカと対立しているいわゆる「反米国家」をやたらと「非道な暴力」とかなんとか言ってこきおろす事であろう。


http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/39535.html
[徐京植コラム]隠退記―多様性を受け入れる「寛容」と、日本と世界のいま
登録:2021-03-26 11:37 修正:2021-03-27 08:07

ミャンマーの市民に対する軍の暴行場面のニュース映像を見て、反射的に思った。「ああ、これは光州だ」。負傷したデモ隊を救助しようとしていた救急車から、救急隊員3名が軍人たちに引きずり下ろされ、棍棒や銃床で激しく殴打されている場面である。あの救急隊員はどうなったのか、生命は大丈夫だったのか。その後のことはわからない。このような非道な暴力が、ミャンマーのみならず、香港、タイ、ベラルーシ、ロシアなどで日常的に繰り広げられている。暴力が「疫病のように」世界に蔓延している。これは何という時代なのか?


http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/41081.html
[徐京植コラム] 「人生の秋」を迎えている一人の在日同胞として
登録:2021-09-11 06:29 修正:2021-09-11 07:16

4日前の8月31日には、米軍のアフガニスタン撤退という大きな出来事があった。「9・11」からちょうど20年が経ったのだ。この20年間で数十万の人命とともに、実に多くのものが失われた。イラク戦争勃発から(エドワード・サイードの死からも)18年が経った。イラクという国家は「大量破壊兵器を隠している」「アルカイダとつながっている」という、のちに事実無根と判明した嫌疑によって米英連合軍はじめとする有志連合の攻撃を受け、事実上消滅した。その混乱の中から「イスラム国」などの武装組織が台頭し、シリアも破壊され無数の難民が流出した。この無益で暴力的な20年間の後に、今回の米軍アフガニスタン撤退にともなう大混乱によってさらに多くの人命が失われるだろう。

このことの他にも、ベラルーシ、ミャンマー、タイなど、世界各地で民主化を求める市民の平和的運動に対するあからさまな弾圧が続いている


上記記事達で徐京植の言う「ミャンマーのみならず、香港、タイ、ベラルーシ、ロシア」といった国々で近年起こった騒乱というのは、ことごとく欧米の工作によって仕組まれたカラー革命暴動であった。つまり欧米帝国主義が自分の気に入らない政権を転覆する為に、飼っていた現地の子飼いに金や武器を与えて騒がせる。香港なんて暴徒どものリーダー格だった周庭だの黄之鋒だのはみいんなアメリカNEDの操り人形だった。タイもベラルーシもロシアでもそう。ミャンマーのアウンサンスーチーなんてそれこそアメリカとイギリスの傀儡そのものであったし、その党であるNLDなんて李承晩並みの不正選挙をあの時やっていたではないか。さすがにこれは黙っていれなくなって軍側が抗議してもスーチーとNLD側は聞く耳持たず、それで結局軍側は政変を起こすにいたったのである。ミャンマーでは「民政移行後」も国家の危機においては大統領と軍統帥権者である総司令官らで構成される国防安保協議会が非常事態を宣言する事を法律上認められており(2008年憲法)、あれを「違法なクーデター」とみなす事は難しい。徐京植はそんな事も知らずにミャンマーの事をエラソーにああだこうだ言ってるのかと、上記記事を読んだ当時大いに呆れた記憶がある。いや、それどころか徐京植はそれ以前のミャンマーの苦難の歴史(イギリスと日本の植民地時代。植民地支配責任を一切果たさずに、ミャンマーに混乱だけを残して逃げたイギリスの悪どさ。ミャンマーの複雑な民族構成。独立英雄アウンサンの理想とその謎多き暗殺事件。独立後も続いた欧米による制裁と圧力とカラー革命工作。決して「民主主義政党」などではなかったNLDの起源。などなど…)を何も知らないのであろう。まさに情弱ジジイそのもの! 
とにかく徐京植という男は西側主流メディア(ハンギョレなど韓国の進歩派諸メディア含む)に載ってる内容でしか世間を知らない。ものを調べない。これでよく大学の教員が務まったものと驚くが、この人についていた学生達が心底可哀想と思う。昔韓国が独裁政権で度々民衆抗争が起こっていた時代、主流メディアだけで韓国の実情が分かりましたか? あの頃は危険を冒してそうした情報を調べ、拡散したのではなかったか。今の時代だって同じであり、冷戦崩壊後世界を一極支配してきたアメリカと西側に都合の悪い事は、日本や韓国含む西側諸国内ではよほど特別に意識して調べなければ分かりはしない。韓国が独裁時代だった時の事すら徐京植はもう忘れたと見える。情けない。
ベラルーシ含む旧ソ連圏のことについても徐京植は何も知らないに等しい。ベラルーシの事を単純に「民主化を求める市民を弾圧」とか言ってる時点で終わってる。旧ソ連圏の国々で最も民生がうまく行ってる国とその特徴がお分かりであろうか? それは「公共の財産を極力民営化しなかった国」だ。ロシア、ベラルーシ、ウズベキスタンがその代表と言える。天然ガスはじめとする資源を国有で守ってきたロシアは言うまでもなく、ベラルーシとウズベキスタンもほとんどの国有企業を民営化せず、市場も外国に開放しなかった。ついでに言うとロシアは軍需産業も全て国営である。だからこそウクライナ軍事作戦であれだけ大量の兵器を安く生産して、ウクライナと西側を圧倒出来た。ロシアはウクライナ事態後はむしろ経済好況であるし、ベラルーシとウズベキスタンは中産層が厚い。こうした本当の事を知ったら、国内の中産層がほぼ死滅した多くの日本人や韓国人はうらやましがるはずだ。韓国みたいに世界最悪の貧富格差と何でもアメリカ言いなりの国が素晴らしい「民主国家」で、格差が少なくて中産層の厚く自主独立的なベラルーシが「弾圧国家」だと? 意味が分からんわ。逆に民営化や市場開放に走った国はどこも貧富格差が拡大し、カラー革命などの政治工作も浸透して世情不安になる。その最たる国が誰もが知るウクライナであったし、グルジア(ジョージア?)やカザフスタンもそうだ。この事はウクライナ事態を理解する上でも重要なポイントであろう。徐京植はそうした知識を何一つ持ってない。

さらに付け加えると、「カラー革命」などと言うと陰謀論だとか反米をこじらせてるなどと反論する者が多いが、この手法はここ数年で編み出された歴史の浅い代物ではなく、欧米日帝国主義国家達が何100年も前から常用してきた「伝統的手法」だ。侵略先現地人に自分ら(帝国主義側)の言いなりになる傀儡を育てて、そいつに内乱を起こさせたり、国の植民地化にオッケーするハンコを押させたりする。ヨーロッパの白人がアフリカやアメリカ大陸を侵略した時に嫌というほど見られた光景だ。日帝が朝鮮半島を侵略した時も「カラー革命」の手法はフル稼働し、その代表が金玉均ら開化派のクーデターであり、独立協会であり、一進会であった。これらはみな日帝の援助を受けて朝鮮の植民地化に協力したのである。欧米の助けでウクライナの政権を握ったネオナチバンデラ主義者どもに何とそっくりである事か! 「カラー革命」という悪逆な帝国主義の手法は、このように我々朝鮮民族にも大昔から深い因縁を持っている。ミャンマーの出来事を徐京植は「ああ、これは光州だ」などと言っていたが、そうではない。あの「弾圧される自称民主派」は「現代ミャンマー版一進会」だったのである。それに気付かない徐京植の歴史認識の貧困さ、もはや救いがない。

(続く)

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