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白玉老虎 백옥로호 はくぎょくろうこ

韓国の選挙どーでもいい

・韓国の選挙は「超クソゲー」

しかし韓国の選挙は酷いものだなと思う。これは4年前に選挙制度が大きく改悪された事が大きい。今の韓国の総選挙は「小選挙区制比例準連動制」というやり方になっており、極端に端折って説明すると、選挙区で多く議席を取った政党は比例の割当が少なめになるという方式だ。これは保守二大政党(国民の力と民主党)以外の弱小政党にもある程度議席が確保出来るようにしようという事から始まったという。が、しかし…。

【保守二大政党向け韓国総選挙攻略法】
選挙区で議席が多いと比例の議席が減る? 心配する必要はない。以下のやり方で多数の議席確保が可能だ。
1)「衛星政党」を作る。もちろんそれが母体政党(国民の力または民主党)の「衛星政党」である事は有権者にちゃんと分かるよう周知させる。
2)その「衛星政党」は選挙区に候補者を立てず、比例にだけ候補者を立てる。
3)投開票。その「衛星政党」は二大政党の衛星政党なのでこれまで通りの得票を獲得し、選挙区の候補がゼロなので比例の議席をごっそりいただける。これで保守二大政党はこれまで通り選挙区でも比例でも議席の大半を獲得出来る。
4)選挙後に「衛星政党」を母体政党に吸収合併する。こうする事で現行の比例連動性でも保守二大政党が独占的に議席獲得可能。

…こんな馬鹿な選挙制度を考え出したのはどこのどいつだと言いたくなるが、2020年以降の韓国の総選挙は本当にこれだけデタラメなやり方なのである。欠陥制度そのもの。弱小政党にももっと議席が取れるようにという事から始まった出て来た制度らしいが、実際にはさらなる二大政党への議席独占を生むだけの結果に終わった。韓国の現行選挙制度をビデオゲームで例えれば、まさに「超クソゲー」そのもの。ろくに難易度調整やデバッグをせず市場に出してしまった挙げ句、とんでもないバグの裏技が発覚して無茶苦茶な攻略が可能になった、そんなゲームと言ってよいであろう。これがビデオゲームであれば作ったメーカーが不評を買ってそれで終わりだが、一国の国会議員を決める選挙となればそうはいかない。実際に韓国の政治はこの制度のおかげでとんでもなく酷い事になってしまった。
日本の政治が特に酷くなったのは、衆議院が小選挙区になってからだというのは多くの人達が認める所であろう。これで自民一強が固定化し、野党が選挙区で勝つのが難しくなった。選挙費用も低く抑えられると言いながら実際には余計に金がかかるようになり、死票も激増した。西欧型自由選挙において、選挙制度の改悪というのはこれほどまでに深刻な政治の悪化をもたらす。韓国も以前は日本の衆議院と同じ小選挙区比例代表並立制で、これのおかげで国民の力と民主党の保守二大政党体制が固着して様々な弊害があった所へ、追い打ちかけるようにもっと酷い準連動制が始まってしまった。選挙区だけでなく比例の議席の大半も保守二大政党がかっさらうので、ますます弱小政党の食い込む隙間がなくなってしまったのである。これで過半数をはるかに上回る議席を獲得した当時文在寅政権の与党民主党は、民生や労働関連の法律をことごとく握りつぶすか骨抜きにし、逆に財閥や大企業に有利な法案はバンバン通していった。ほとんどの日本人はこうした実情を知らないであろうが、あの頃は本当に酷かったよ。もちろん国民の力が後に(少数)与党になっても同じ事をしていたのは言うまでもないが。
連中はこの選挙法案を審議していた時にこうした欠陥に気付かなかったのか? そんな事はない。準連動制のこうしたバグというか欠陥は当時から多くの学者やジャーナリストが指摘していたのだが、ことごとく無視されて法案は通ってしまった。と言うか、こうしたバグがあるからこそ連中はそれに目をつぶって法案を通したと考えられる。だってこの選挙制度さえあれば、国民の力と民主党の保守二大政党で半永久的に第一党と第二党の座を独占出来るのだから! いやまさかね、この21世紀2010年代末に「衛星政党」なんちゅうのが韓国で復活するとは思わなかったよ。だって韓国で「衛星政党」なんちゅうのは朴正煕や全斗煥の時代に「我が国は独裁体制じゃない」という対外的アリバイ作りの為にわざわざこしらえたダミー政党だったんだよ。それがまさか今の時代に復活するとは…。韓国という国を「長い民主化闘争で国民が民主主義を勝ち取った素晴らしい国」みたいに考えている日本人や在日が多い。親韓派はそうであるし、嫌韓派であっても基本的には「韓国民主主義」そのものを否定することはまずなかろう。だがそれは大いなる幻想に過ぎない。実際の韓国は素晴らしい民主主義国家どころか、朴正煕・全斗煥の70年代80年代独裁政権のレベルにまで退化したのだ。しかもこの選挙法改悪を成立させた議員達というのは、党派を問わずかつて独裁政権の時代に大学で民主化闘争をやった世代(というだけでなく、実際の運動経験者多数)なのだから。かつて独裁政権に反対してた奴らが、今や国会議員になって朴正煕や全斗煥とおんなじ「衛星政党政治」をやり出したのだから。
サイテー以下に成り果てた選挙制度のせいで、韓国の政治がますます酷くなる事だけは間違いない。今回の選挙結果でどの政党が勝とうとも、韓国社会が持たざる労働者人民にとって悪くなる一方なのは100パー折り紙付きである。


・오합지졸 烏合之衆 a rabble うごうのしゅう

現行韓国選挙制度が及ぼした悪影響の一つとして、市民社会や一部の真面目だった弱小政党を腐敗させたというのがある。とりわけ民主党は比例衛星政党の候補として市民・社会運動団体の人間を引き入れるという事をやり始めた。前回2020年の時の代表例が正義記憶財団の尹美香であろう。今回の選挙では民主労総の元委員長だの民弁(民主社会の為の弁護士会)の事務次長だのが、さらには朴槿恵政権に潰された旧統合進歩党の流れを汲む進歩党もまた比例候補を民主党の衛星政党に合流させて立候補している。
前回選挙で筆者が最も失望した候補が尹美香だったのだが、この女は選挙に出た途端日本に妥協的で右傾投降主義な事ばかり言い出した。「自分は反日じゃない」「日韓共に平和な社会を作って双生の政治を」「文在寅政権の対日政策と自分達(挺隊協・正義記憶財団)はそう違わない」みたいな事を口走っていたのだから。文在寅政権は日韓慰安婦合意の破棄はおろか選挙公約だった再交渉すら早々に放棄したのに、自分らはそれと同じだと? 挙げ句の果てには「自分らは衛星政党じゃない」だよ? 何考えてんの? 挺身隊や性奴隷にされた女達の無念を晴らすのではなかったのか。日本国家に法的責任と賠償を求めるのではなかったのか。帝国主義侵略に反対するのではなかったのか。民族主義ではなかったのか。その為には「日本を絶対に許さない」という一線だけは絶対に譲歩してはならないはずだ。かつて朝鮮民主主義人民共和国に呉振宇という軍の高官がいた。日帝時代に金日成の満州抗日パルチザン部隊で戦った革命家だったが、この人は自分の妹が日本軍につかまって従軍慰安婦にされたという悲運にみまわれた人でもある。呉振宇は生涯日本を深く恨み「私は日本の奴らを絶対に許さない」と語っていた。さすがに民族解放闘争で日本軍相手に生きるか死ぬかの戦いをやった人達は違うと思うが、対する尹美香はどうなのか。日本と双生? それも国会議員の椅子を目の前にして、日本に投降するような口を利く? こんな腐敗堕落した奴がどこにいるのか。尹美香と正義記憶財団は今でも日本のネット右翼から「反日」だなんだと攻撃されるが、実際には全く違う。今の尹美香は日本のネット右翼に攻撃される価値すらないクズだ。
今回の選挙で民主党の衛星政党から出た候補も尹美香に負けず劣らず酷いもので、民弁の事務次長である李周禧という弁護士がその一例だ。この李周禧弁護士という女性は学生時代にバリバリの民族解放派で、反米運動で積極的に活動し、弁護士になった後も国家保安法反対運動をやっていたという。旧民主労働党から立候補した事もあった。こうした経歴を見ると実にあっぱれと言いたくなるのだが、しかし…。この女は今回の選挙で民主党の衛星政党から立候補してしまった。民主党ってアメリカべったりの政党だよ? あれだけ大量の議席がありながら、国家保安法を全く廃止しようとせず、それどころか「廃止は時期尚早」とか言ってた政党だよ? そんな政党から立候補とか、あんたこれまでの活動は嘘だったのか。さらに言うと、李周禧弁護士が事務次長まで務める民弁は「衛星政党は違憲」というのが公式的立場なのである。そこまでして議員になりたいのか。何とあさましい。かつて反米闘争や国家保安法撤廃の闘士だった女が、今やただの「国会議員になろう系弁護士」に成り果てた。本来ならば李周禧は懲戒ものであろう。だが肝心の民弁の態度もフラフラしていて、会長自身が民主党にベッタリな上に「李弁護士が衛星政党の設立に参加した訳ではない」と苦しい言い訳ばかりである。韓国の選挙制度改悪によって、民弁もまた日本の東京弁護士会などと同じ堕落道をたどったようだ。
今回の選挙で李周禧以外にも過去に学生運動で反米活動や親北傾向があったとされる候補は何人もおり、中にはそれを朝鮮日報などの保守極右メディアにバッシングされて候補辞退した者もいた。今回の選挙の隠れた争点は「反米狩り・従北狩り」であったと言えるであろう。だがそうした候補についてはある意味さほど心配しなくていい。民主党の衛星政党や祖国革新党などから立候補するという事は、李周禧同様その者達が「反米」をやめたという事なのだから。日本敗戦によって「反米」からアメポチに大転向した倭王裕仁や岸信介や賀屋興宣みたいに。もちろん李周禧らかつての韓国運動圏と裕仁ら日帝の領袖どもでは「民族自決・民族解放としての反米」「帝国主義勢力同士の縄張り争いとしての反米」という大きな違いがあったが、いずれも「ボコボコにいわされてアメポチに大転向」という結果が全く同じであった。こういう奴らほど新しい御主人様、すなわちアメリカ様に絶対的忠誠を尽くすものである。李周禧ら韓国の旧運動圏出身者どもは要するに「左の岸信介(笑)」な訳であり、こいつらが当選したらどんな政策や法案に賛成するか、今からある意味で非常に楽しみだ。少なくとも韓米相互防衛条約や駐韓米軍に絶対反対しないのは目に見えていよう。
酷い選挙制度が韓国の市民社会の腐敗を一気に加速させたと思う。かつて真面目な活動家だったのが、みんな議員の椅子に目がくらんで烏合の衆に成り果てた。

祖国革新党? あれは言及する価値もないよ。政策見てみたら抽象的な話ばっかりで、具体策なんにもなし。あんな政策だったら日本の自民党や維新だって打ち出せるよ(笑)。こんなのをイチ推ししている「日韓連帯派」のバカでマヌケな日本人が現実に存在する…。


・要するに

この記事を書いている途中、ニュースで韓国の総選挙は汎野党で200議席に達しそうだという。連中の言っていた「尹錫悦審判」が現実になりそうな情勢だが、だからといってこれで韓国が良い社会になる可能性は限りなくゼロに近い。これだけ議席があれば尹錫悦を弾劾出来る可能性は十分にあり、それで新たに大統領選挙が行われれば、現状では民主党の李在明が次期大統領に当選する可能性が一番高いであろう。しかしながら李在明は日本で言われているイメージとは違い、物凄い右翼反共主義者で北の事も大嫌い、韓米同盟は宇宙よりも重いという親米派だから、要するに選挙後も韓国という国は何も変わらないという事だ。向こうの持たざる民、労働者や農民達はこれまで通り貧しい暮らしで、財閥・大企業・富裕層だけがこれまで通り肥え太る世の中が続く。朝鮮共和国との関係改善はおろか、ますます対立は激化する。
はっきり言うが、野党がこれだけ議席を確保しても、国家保安法は撤廃されないし、労働者や農民の生活環境改善の為の法律は何一つまともに成立しない。北南関係は改善しない。軍事費はさらにうなぎ上りに激増し、対米従属はますます酷くなる。それだけは保証出来る。
日本のマスコミでは「日韓関係はどうなるのか」みたいに早くも言われ始めているが、そんなのはほとんど問題ではない。問題は韓国と日本という犬コロが、どれだけアメリカ様に忠誠を誓って忠勤に励むかだろうが(笑)! この点に関して言えば今まで通り、いや、これまで以上に韓国はアメリカ様に滅私奉公する事になるであろう。ウクライナ支援や、来るべき台湾紛争への参戦準備など、韓国(尹錫悦が生き残るにせよ、政権交代するにせよ)は今回の岸田訪米に負けじとさらなるアメポチぶりを発揮することになる。

選挙で野党が勝っても世の中何も変わらない。今回の韓国の選挙でその事を嫌というほど思い知る事になるであろう。みなさん覚悟はよろしいか?

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あわてているかと思ったら何も考えていなかった(前編)

先日こんな学習会があったそうな。


https://peace-korea.peatix.com/
3月 2
【会場参加あり】南北平和共存は可能なのか 朝鮮半島のいまを読み解く市民セミナー

(土) 14:00 | オンライン | By コリアNGOセンター
カテゴリー
社会貢献/地域活性ジャーナリズム人権NGOまちづくり国際協力
イベント詳細

 昨年からメディアで報道されているように朝鮮半島の対立、緊張が深刻さを増しています。朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)は昨年末の朝鮮労働党中央委員会第8次第9回全員会議拡大会議で「北南関係は、これ以上は同族関係・同質関係ではない、敵対的な二つの国家関係、交戦国関係として完全に固着した」とし、1月15日には最高人民会議の場で韓国を「第一の敵国、不変の主敵」と規定、南北交流、統一政策をになう政府機関の廃止、憲法改正まで表明しています。これに対して尹錫悦政権は「北朝鮮が挑発してくるなら、我々はそれを数倍にして報復するだろう」、「戦争か平和かを脅迫する従来の偽装平和戦術はもはや通用しない」対抗的姿勢を強めています。
 こうした朝鮮半島の緊張激化は「見えない38度線」に縛れてきた在日コリアン社会にも深刻な影響を与えることにもなりかねません。
 いま私たちは朝鮮半島情勢をどのようにとらえるのか、韓国で活躍する在日コリアンジャーナリスト・徐台教さんをお招きし共に考えます。多数のご参加をお待ちしています。
 
【日 時】 2024年3月2日(土) 午後2時開始
【場 所】 KCC会館(在日大韓基督教会館)大阪市生野区中川西2丁目6-10(MAP)
【主催】  特定非営利活動法人コリアNGOセンター http://korea-ngo.org     
【参加費】 1,000円
【開催方式】対面・オンライン(ZOOM)の併用
     (対面100名・オンライン100名可)
【参加申込】peatix(ピーティックス)
      ※当日会場受付有り
【内容】
 1)講演「いま朝鮮半島をどう見るか」
    講師:徐台教(ソ・テギョ)さん
 2)報告
    郭辰雄(カク・チヌン/コリアNGOセンター代表理事)

<講師プロフィール>
ジャーナリスト。『コリア・フォーカス』編集長。群馬県生まれの在日3世。在韓22年。小学校は朝鮮学校、中高は日本の公立校、大学は韓国で卒業。その後、人権NGO代表や日本メディアの記者として朝鮮半島問題に関わり、15年韓国に「永住帰国」すると同時に独立。主な取材対象は南北関係、朝鮮半島問題、韓国政治、日韓外交、歴史問題など。17年からヤフー個人ニュース(現エキスパートニュース)に300本弱の記事を配信し、過去にNHK、TBS-BS、日テレBSなどのテレビ番組や、TBSラジオ『荻上チキ・Session』やJ-WAVE『JAM THE WORLD』などのラジオ番組に出演。他に『週刊エコノミスト』や『東洋経済オンライン』、『論座』、『世界』などに記事を寄稿。23年からはニュースレター『新・アリランの歌』も発行中。24年夏に南北関係の取材をまとめた初の書籍が日本で刊行予定。


この学習会の講師役である徐台教という記者と、主催側であるコリアNGOセンターについては以前別の機会に批判した事がある。が、改めてこの両者について評価を下すなら、とんでもない食わせ者にして欧米の手先・ウヨ・反共・反北デマゴーグという事につきる。それほど我々在日社会でも札付き・鼻つまみ者の政治的ゴロツキだ。あ、それとこの両者は恐ろしいほどに頭が悪いというか、朝鮮半島の歴史や政治はもちろん国際情勢についてもまともに勉強してない無知な輩どもでもある。デマゴーグ稼業には正しい知識や歴史観など無用。むしろ邪魔でしかないであろうから。

「「北朝鮮帰国者」の記憶を記録する会」というグループがある。要するに「昔北朝鮮へ帰国した在日は、向こうで強制収容所へ送られたり貧乏な暮らしをしてこんなに酷い目に遭うたんやあああああッ! その記録を残さなあかんのやあああああッ! あんな独裁国家を許したらあかんのやあああああッ!」という反北朝鮮の看板を掲げた狂信的極右ファシスト集団だ。それもそのはずで、この会の所在地はアジアプレスと同じビルにあり、さらに呼びかけ人の中に同社大阪代表である石丸次郎の名前がある事から、「記録する会」というのは事実上アジアプレスと一体もしくはダミー団体と見るのが適切であろう。そう、世界最悪の北朝鮮フェイクニュース発信元として馬鹿にされているあのアジアプレスだ。そしてこの「記録する会」の呼びかけ人と賛同人のメンツにはコリアNGOセンターの幹部役員達が3人も加わっている。代表理事を務める林範夫と郭辰雄の二人に、理事の洪敬義だ。こういうバリバリの反北朝鮮団体に、それも幹部3人が呼びかけ人と賛同人に雁首揃えている時点で、コリアNGOセンターというのが政治的にどういう性質の集団か一目瞭然なのではないか。少なくとも朝鮮半島本国に存在する北南両国を対等・公平・平等に扱っている人間集団でない事だけは100パー間違いない。ちなみに「記録する会」の呼びかけ人と賛同人のメンツにはこれら以外にも山ほど問題人物がおり、中でも統一協会とベタベタの関係である田月仙南京大虐殺も強制連行もなかったと主張するゴリゴリの極右歴史修正主義者である三浦小太郎といった、中々に凄絶なメンツがいるのは注目に値する。田月仙なんかがいる時点で「記録する会(と同時に「本体」であるアジアプレスも)」は統一協会とも深い関係なのではないかと疑わせるに十分であるし、三浦のような極右ウェノム왜놈と同じ団体で籍と席を同じくしている在日は従軍慰安婦や強制連行被害者を冒涜する事甚だしい。
こんな激烈反北派・反共主義者・日本人極右植民地主義者のオトモダチ(笑)のNGOが「ワンコリア」とか、馬鹿じゃねェのかという話であろう。コリアNGOセンターがやってたワンコリアフェスティバルなるイベントも儲け主義の事実上商業イベントだと言われて、市民運動の世界ではものすごく評判が悪かった。特にショバ代が高くて、貧乏な善意の市民運動グループが出展しようとしてそのショバ代の高さに仰天してあきらめたという話が多い。あんな主催側の本音(ウヨ・反共・反北・米国追従・親日派・南主導の吸収統一)と建前(朝鮮半島の平和・南北和解・差別反対)の落差が酷過ぎるイベント、出ない方が正解だが。
この郭辰雄や林範夫や洪敬義(総連転向者)といった連中の仕切ってるコリアNGOセンター、とにかく表に掲げてるきれいなタテマエと、連中の腹の中にあるクソ汚い裏のホンネがあまりに違い過ぎて呆れ返る。あんなに酷い二重人格体質というか、ジキルとハイド並みに表の顔と裏の顔が違う集団も珍しいのではないか。
朝鮮共和国に対しては何かあると「人権問題があああああッ!」「核実験糾弾ッッッッッ!」「「人工衛星」と称する飛翔体の発射に抗議するッッッッッ!」「石丸次郎大先生をお呼びして北朝鮮問題を語ってもらうんやあああああッ!」と発狂して、反北朝鮮声明やら学習会やらを開催する。それでいて右翼が総連本部を銃撃したりすると「これは在日に対するテロじゃあああああッ! 日本政府は厳正に対応したれやあああああッ!」などと正義の味方ヅラするが、おまえらだってさんざん核実験や人工衛星発射の時に朝鮮を糾弾したろうが。コリアNGOセンターも民団やアジアプレスなどと同じで、結果的に総連銃撃事件を煽った勢力に他ならない。右翼や日本政府を批判する前に、まずは同胞や祖国の片方(連中は殊勝にも、南も北もどちらも自分らの祖国だと表向きは言っている)に刃を向けたてめえらの言動を反省しろという話なのだ。それ以前におまえらあれだけさんざん反北活動に勤しんできたくせに、心にもない事をよく言えるなと思う。ホンネでは総連が銃撃された事を喜んでいるとしか思えない。
そしてコリアNGOセンターの最も醜悪なのは、このように朝鮮に対しては事ある毎にボロクソ言うくせに、アメリカや韓国や日本が軍事的な悪行をどれだけ働いてもほとんど何も言わない事であろう。朝鮮の核実験や人工衛星にはあれだけ発狂して「朝鮮半島の緊張を高めるッッッッッ! 抗議するッッッッッ!」などと言ってたくせに、韓米(日)軍事訓練については何も言わない。コリアNGOセンターが発表してきた声明文一覧を見ても、韓米(日)軍事訓練に対する抗議声明はただの一つもなかった。駐韓米軍兵士がどれだけ乱暴狼藉働いても一切無視。自然と生態系をメチャクチャに大破壊して住民を暴力的に弾圧して済州島に海軍基地が作られた現代の4.3事件とまで言われてるのに!)時にも、コリアNGOセンターは抗議声明一つ出さなかった。平沢(평택 ピョンテッ)に元から住む農民達を大挙追い出して、そこに480万平米という広大な米軍基地を、それも11兆ウォンも出してアメリカ様の御為に拡大した事にもダンマリだった。THAAD(高高度ミサイル防衛システム)の建設にも全く反対しなかったし、それに反対して警官隊の暴力にさらされた地元民(この為にTHAAD配備地である星州は「韓国の辺野古」と言われている!)についても一切言及がなかった。韓国がウクライナへ第三国を迂回して砲弾などの殺傷兵器を送った事にも、一切批判めいた事を言わなかった。そして最大の諸悪の根源である韓米相互防衛条約(韓米相防)と韓米同盟に対しても、もちろん一言半句も批判や抗議はなし。朝鮮の核やミサイルは「朝鮮半島の緊張を高める」のに対し、米日韓による軍事訓練や軍事基地やミサイルや韓米相防条約には全くそんな心配はいらないらしい。実に都合の良い連中だ。このようにコリアNGOセンターはアメリカ帝国主義を一切批判せず、そればかりか連中はそのアメポチぶりを隠すどころか堂々と誇示しているくらいである。

恐れ多くもアメリカ独立記念日に米国領事館に招待されたッッッッッ! それもNPO関係では我々だけなのだッッッッッ!
恐れ多くも米国務省担当者閣下様が我がコリアNGOセンターに御訪問下さったんやあああああッ!
オバマ大統領閣下様の退任直前に、恐れ多くも我がセンターも招待いただいたのだッッッッッ! 在日外国人としてこのレセプションに招待されたのはうちが初めてなのだッッッッッ!
我がセンターの代表と事務局長が、恐れ多くもアメリカ総領事公邸での記念イベントに招待されたんやあああああッ!
恐れ多くも大阪・神戸米国総領事館の政治経済担当領事閣下様が、我がコリアNGOセンターに御訪問下さったッッッッッ! 今後とも我々は在日米国公館の取り組みに協力していくのであるッッッッッ!
我がセンターは、恐れ多くも大阪・神戸米国総領事館の感謝祭に御招待いただいたんやでえええええッ! キャンプデービッド合意バンザイイイイイイッ! 米国務省様は恐れ多くも、在日コリアンにも関心を持って下さっとるんやあああああッ!

…何なのこいつら。アメリカ様からレセプションに招待されただの、領事館のお偉いさんの誰彼が自分とこを訪ねて下さっただの、挙げ句にはこんな所へ招待された在日外国人やNPOは自分らだけだのと大喜びして尻尾振ってるよ。そして米領事館の取り組みにも積極的に協力するというスタンス…。アメリカ様が在日の事を気に掛けて下さってると舞い上がり、クーバス総領事閣下様(笑)と一緒に写真撮って満面の笑みを浮かべる郭辰雄! 


↑ わしのバックには、恐れ多くもアメリカ様がついとるんやでえええええッ!

アジアプレス石丸次郎と一緒になって朝鮮共和国への「歴史戦」を仕掛ける一方、アメリカ様へは徹底して屈従し、奴隷根性丸出しの超大喜び! 絵に描いたような親米・反共・反北ファシスト! こういう奴らを我々は近年世界中あちこちで見かけた事がある。香港暴徒の親玉である周庭や黄之鋒ら、あるいはウクライナのネオナチなど、アメリカに育てられたカラー革命ギャングどもになんてそっくりなのかと思う。コリアNGOセンターというのは完全にアメリカから「餌付け」されてるとしか思えない。連中の言う「祖国」というのは大韓民国でもない。朝鮮民主主義人民共和国でもない。意外にも日本国でもない。連中が脳内に思い浮かべる「魂の祖国(笑)」とはUSA帝国ただ一つなのだ。「媚米コリアンNGOセンター」に名前変えろよ、おまえら…。朝鮮半島で何か事件や話題があると、郭辰雄がやたらと朝日新聞からコメント求められてしゃべっているのも、「そういう事」なのであろう。朝日新聞って今やすっかり米CIAの出先機関みたいになっちゃってる(NEDの肩書きを隠そうともせず誇示している牧野愛博が最たる例)から、アメリカ様の「傘下」つながりで連係しているのではないか。日本のアメポチ新聞と在日のアメポチNGOのカップリング! まさに日韓仲良くしようぜ! こんなに虫唾が走るほど模範的なアメポチども、見た事ねェ! 韓国の旧独裁政権と日本の保守政権並みの見事な日韓癒着! これでアメリカ様も大喜びだ!(笑)
ちなみにコリアNGOセンターは例の徐京植ともベタベタの関係であった。すでにみなさん御存知のように最晩年の徐京植はものすごいアメポチに堕落・変節していて、コリアNGOセンターとはさぞかし気が合ったのだと思う。まさに「類友」だ!
軍事問題に限らず、韓国で労働者が過酷な労働条件に抗議してストをやったり焼身自殺したり、挙げ句は企業側から「ストによる損害賠償請求」を起こされて自殺者が出ても、コリアNGOセンターはそうした問題には一切批判めいた事を言わなかった。ストをやった労働者に企業側が莫大な損害賠償請求訴訟するのが許されて、しかも裁判所が企業側を勝たせるだなんて、そこまで労働者の人権を平然と踏みにじる事が許されてる国は、世界中探しても韓国ぐらいしかない。農産物の自由化で韓国の農民は酷い事になってるけど、それはどうしたの? 国家保安法は? 徴兵制は? 朴槿恵政権以降、韓国籍の在外同胞までもが韓国での滞在期間次第では徴兵されるという事になったけど、それには賛成なのか? 「北朝鮮の人権」「北朝鮮帰国者の運命」にはあれだけうるさく騒ぎ立てるくせに、何なのこいつら? 南も北もどちらも自分らの祖国じゃなかったのかよ?(笑) 
このように郭辰雄や林範夫や洪敬義らが取り仕切るコリアNGOセンターの本性(ハイド性)というのは徹底して「ウヨ・反共・反北・米国西側帝国主義陣営追従・日本の極右やネオコンとは「同志的関係 by 朴裕河」・南主導の吸収統一・財閥の悪行や資本主義の根本矛盾を一切批判しない」点にあり、表に掲げる一見するときれいな仮面(ジキル性)「朝鮮半島の平和・南北和解・差別反対・北も南も同じ自分らの祖国」といかにかけ離れている事か。そのあまりの落差には本当に吐き気がする。郭辰雄らは事ある毎に「韓国民主主義バンザイ! キャンドル革命バンザイ!」みたいな事を言って自分らが「韓国の民主勢力推し」である事を強調するが、それはこうした西北青年会と比べても何一つ違わない薄汚い右翼反共主義・反北主義的本性をごまかす為の厚化粧・ええ格好しいに過ぎない。もちろん韓国の民主党や祖国革新党(笑)や参与連帯などに代表されるいわゆる「民主勢力」もその実態はもの凄い右翼で、新自由主義と親米・反共・反北主義で利益を得る集団であり、コリアNGOセンターと近しくても全く矛盾はない訳だが。
韓国の「旧独裁政権派」も「民主派」も本質的な違いなどない! どっちもとんでもないアメポチ右翼だよ!

徐台教も酷い無知な上に嘘が多い。こんな輩を「朝鮮半島の専門家」と思い込んでいたりその発言を好意的にリツイート・引用する者は、朝鮮半島の事を何も知らない連中であろう。騙され易すぎる。
徐台教は今から6年前に、ヒューマンライツウォッチ(HRW)が垂れ流した「北朝鮮では性犯罪やセクハラが蔓延している」なるデマ話をSNS上で必死に拡散していた前科の持ち主だ。朝鮮共和国がどれだけ性犯罪に厳しい国か知らんのか、こいつは? 向こうでは婦女暴行は軽くて10年以上の懲役が相場で、状況によっては死刑か無期も珍しくない。被害者が未成年の場合は100パー間違いなく死刑だよ。こういう事を知っていれば、HRWと徐台教の言ってる事がどれだけデタラメかよく分かる。例の脱北外交官・太永浩が必死になって南へ逃げて来たのも「未成年者レイプ」という仕出かした犯罪を考えれば、ある意味では納得出来よう。国に送還されたら間違いなく縛り首だからね。まあもっとも本当の話をすると、朝鮮共和国は社会全般で女が強く、下手な男にレイプされるほどひ弱な女がそんなに多くないという実情もあるが。向こうの女性達の多くは1990年代後半の飢饉「苦難の行軍」を生き残ったんだぜ? 軍に入って鍛えられた女性も多いよ? 徐台教やHRWが主張するみてェに向こうでセクハラ男があふれていたら、逆に反撃されてぶちのめされるよ。南や日本とは違うんだ。これだけで徐台教がどれほど朝鮮共和国の事を知らないムジレンイ(무지랭이 朝鮮語で「無知で愚かな奴」の意)かよく分かる。もちろんHRWは欧米帝国主義の手先であり、これまでにもNATOのユーゴスラビア空爆幇助、ニカラグアのサンディニスタ政権打倒の為の誹謗中傷、イラク侵略正当化、リビア侵略正当化などといった戦争犯罪応援団として第三世界グローバルサウス諸国に対して悪逆の限りを尽くしてきた。イラク戦争前夜にHRWの代表だったケネス・ロスという男は「サダムを起訴せよ」などという、ブッシュやラムズフェルドよりも過激な事を言って侵略戦争を煽っていた事を忘れてはならない。もちろんHRWは朝鮮共和国の体制転覆活動にも極めて熱心であり、その中心活動を担っているのが日本支部長の土井香苗だ。徐台教はこんな団体の「イヌ」になって尻尾を振っていたのである。
さらに徐台教は上から目線と言うか想像白人目線と言うか、自分が欧米帝国主義の白人にでもなったかのようにグローバルサウスを卑下する根性の持ち主だ。ベネズエラでカラー革命暴動が起こって一時マドゥロ政権が危うかった時、この男はマドゥロ政権に対する攻撃に加担していたのである。以下のツイートがそうで、徐台教は知人の記者が書いたという「ベネズエラの貧困」「反政府派(要するに親米売国奴派)に希望を抱く市民」をクローズアップしたとんでもない記事を「丁寧に取材したのが伝わる内容」として強烈に推していた。



https://twitter.com/DaegyoSeo/status/1111564373208645632
徐台教(ソ・テギョ)‏ @DaegyoSeo
以前何度か一緒に取材したことのある、李真煕さんのベネズエラルポ。丁寧に取材したのが伝わる内容でオススメです。
ルポ・混乱のベネズエラ | 時事オピニオン | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス
2:42 - 2019年3月29日


https://imidas.jp/jijikaitai/d-40-142-19-03-g770
 ルポ・混乱のベネズエラ
「変化」を待ち望む人びとの声
2019/03/29
李真煕( ジャーナリスト)


徐台教が推している李真煕によるこの記事、実際にリンク先を読んでいただければ分かるが、内容を要約すると以下のようになる。

「マドゥロ政権派の政治家までも貧困にあえぐ」
「マドゥロ大統領に都合悪い質問をした記者が長時間拘束」
「記者を弾圧しているマドゥロ政権の下で、物乞いがあふれているのだッッッッッ!」
「壊れゆくベネズエラ社会ッッッッッ!」
「マドゥロ政権下で希望を失ったベネズエラ国民が次々と国外へ脱出しとるんやあああああッ!」
「(自称)暫定大統領グアイド国会議長に希望を見る若者達ッッッッッ!」
「ベネズエラでは過去20年間(つまりチャベスやマドゥロの時代)、政権が経済基盤を破壊するような状況が続いたッッッッッ! 人権を侵害し、土地と企業を私物化して、国を分断したのだッッッッッ!」
「誰が何と言おうと、グアイド暫定大統領こそは90年代以降、国民が一つになって支持できる初めての野党指導者なのだッッッッッ!」

…挙げ句の果てには「多くの人びとが「変化」を待ち望んでいる」なる言葉で記事を締めくくる。ここで李真煕の言う「変化」とやらが「(自称)暫定大統領」ことケツ出しグアイド(笑)への政権交代を指している事は言うまでもない。呆れてものが言えんわ。当時ベネズエラで反米自主のマドゥロが再選を決めた。それが気に入らないアメリカは、自分らの言いなりである国会議長のグアイドを勝手に「暫定大統領」だと「承認」し、過酷な経済制裁をさらに強化し、ベネズエラ国内にこっそり育ててきたグアイド達カラー革命暴徒(香港の時と同じ)を暴れさせた。「人道支援物資を送る」と称して親米カラー革命暴徒に武器を送り込もうとし、阻止された事まである。もしアメリカの目論見通りに政権交代してあんなケツ出し変態野郎(笑)のグアイドが大統領になっていたら、それこそ本当に恐ろしい結果が待っていたであろう。石油などの資源は全てアメリカに奪われ、無償教育・無償医療といった福祉も全部パー。ハイチやリビアと同じような事になっていたかもしれない。そのようになれ、というのが上記李真煕の記事であり、そんなとんでもない記事を絶賛推奨していたのが徐台教であった。李も徐も恐ろしいまでのアメポチであり、てめェを欧米白人のように思い込んでいる想像白人そのもの! ちなみに李真煕はベネズエラだけではなく、香港暴動の時も同じようにカラー革命暴徒を「民主派」としてヨイショする記事を垂れ流していた事を付け加えておく。
徐台教の反北朝鮮・反ボリバル革命ぶりは上記の通りだが、他にもこの輩の主義主張は
香港民主化運動(カラー革命暴徒)推し
反ロシア・反プーチン
スラヴァウクライニィ!
ミャンマーの民主勢力(カラー革命暴徒)推し
3.1独立宣言推し
と、絵に描いたような欧米日帝国主義・植民地主義のサポーターである。とりわけ「日本を罪しない。罰しない」という妥協的な内容で独立運動史上最悪クラスの汚点である3.1独立宣言(己未独立宣言)を、「この独立宣言書はいつ読んでも良い」と大絶賛。歴史認識の貧困さも極まれりというレベルだ。この男が日帝時代に生きてたら、さぞかし天皇と日本帝国主義に忠誠を誓って同胞を売り飛ばし、大出世していたのではないか。まるで朴正煕みてェに(笑)。

こういう絵に描いたようなアメポチ・帝国主義者・反共反北集団が「南北平和共存は可能なのか 朝鮮半島のいまを読み解く市民セミナー」なる学習会を開催した…。もう何と言うか、聞くまでもないんじゃないかと。顔ぶれ見ただけでほぼ予想つくよなというのが正直な所ではあるが、さて。
しかしそこで話された内容は意外にも我々の予想を違った意味で裏切る、肩透かしなものであった。
(続く)

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ゆさぶり

朝鮮民主主義人民共和国にとって米日韓3国というのはもう「いらない存在」であり、これらと対話して関係改善してみた所で得る物は何もない。
安全保障? すでに朝鮮共和国は核保有国で、しかも米本土を打撃出来る大陸間弾道弾まで完成させた。
経済協力? ロシア・中国さらにはBRICSやグローバルサウスとの経済協力が今後活性化する。朝鮮が受けている経済制裁で最も深刻なのはアメリカによる制裁(国連の制裁もあるが、これは安保理常任理事国にとっては屁のようなもの。ロシアと中国がどれだけ裏で朝鮮と密貿易している事か!)だが、ウクライナ事態によるアメリカの覇権崩壊と世界秩序の逆転でBRICSやグローバルサウスが台頭した事により、これからはほぼ有名無実化していく。
このような状況で朝鮮が無理に日本と関係改善せねばならない理由がどこにあるというのか?

日本(韓国もだが)の政府当局者にとって朝鮮共和国とは旧ソ連東欧の社会主義政権と同じであり、いずれこれらと同様に自ら崩壊して(さもなければ西側陣営が実力行使して潰して)なくなるものであると強く固く信じられている(もちろんそんな「北朝鮮崩壊論」などくだらない希望的観測に過ぎないのだが)。そんな「遠からずなくなる(滅ぼす)予定の国」相手に国交正常化したり植民地支配の賠償なんかしようと日本の当局者が思うはずがない。小泉純一郎と田中均の狙いがまさにそうだったのだが、「北朝鮮との対話・関係改善」などというのは甘言による罠以外の何者でもないのだから。
岸田の「大胆に現状を変える」なるセリフ、これまでの歴代日本首脳の「前提条件なしで首脳会談」といった類のセリフと根本的な違いがあるとはとても思えない。こんなものがなぜショッキングな特大ニュースであるかのように取り上げられるのか?
仮に岸田が平壌まで行って金正恩と首脳会談して、何をやり取りするの? 
核放棄? 朝鮮側が応じる訳ねェだろ。100パーあり得ねェ。
拉致問題? 拉致問題は解決済みというのが朝鮮共和国の公式的立場だが。
国交正常化? 「遠からずなくなる国(と日本の当局者達は思っている)」と国交結んでどうすんの?
制裁解除? これはもっとあり得ねェ。経済制裁とは事実上の宣戦布告というか武力を伴わない戦争。それを解除するというのは日本が「戦争」で負けを認めるって事だぜ。「土下座外交」「売国奴」「亡国奴」の大合唱をマスコミからそこらの右翼まで一斉に騒ぎ立てるであろう。岸田内閣即刻吹っ飛びます。
植民地支配の賠償? これに至ってはもっともっと絶対的にあり得んわ! 「日本は欧米からアジアの植民地を解放した」「日本は植民地時代にいい事をしてやった」これが戦後日本の変わらぬ一貫した「国是」「歴史認識」なのだから。そんな日本が、それも旧植民地の中でも最も軽蔑して見下してきた「北朝鮮」に賠償なんかする訳ねェだろが! 勘違いしてる者が多いが、あの日朝平壌宣言に書かれていたのは日韓協定と同じ「経済協力方式」で、断じて「賠償・補償」ではなかった。その「日韓協定方式」の経済協力すら渋って嫌がり、さんざん約束を破ってきたのが日本だよ。制裁解除とおんなじで、こんな日本という国で賠償であれ経済協力方式であれ「日本が北朝鮮にゼニをやる」ような事をしたら、それこそ岸田の自殺行為になるよ。全マスコミ・全国民を挙げて「日本人を拉致して悪びれもしない国にゼニをやるなんて」「岸田は日本を北朝鮮に売った」「岸田は稀代の売国奴」とかさんざん言われて、内閣総辞職どころか岸田自身の政治生命そのものが終わる。

思い出してごらんよ。金丸訪朝団と朝日三党共同宣言の時ですら、あれだけ金丸信は叩かれたんだぜ。少なくとも「関係改善」「北朝鮮を利する(ように見える)」といった事を日本の政権が出来る訳ない。仮に日本が朝鮮と首脳会談するとしても結局は「小泉方式」すなわち、交渉・対話の結果が「日本こそ一方的被害者で、北朝鮮だけが一方的悪者」というオチに仕向ける以外に、日本側にとって全く選択肢はないのだから。それ以外はあり得ない。ましてや今の朝日関係は金丸訪朝団の時とは比較にならないほど険悪な状態ではないか。
国際情勢についてもあの時とは違う。金丸訪朝団の時は朝鮮共和国を含む東側が衰退して西側が勢いを得た時代で、ソ連とも関係が悪化していた朝鮮がその打開策・代案として日本との関係改善を希望していた。が、ポストウクライナ事態の今は西側が没落して朝鮮共和国を含む第三世界グローバルサウスが日の出の勢いの時代であり、朝鮮が日本とわざわざ関係改善してやる必要性など何もないのだ。

朝日対話など火中の栗どころかピンが外れてどこ行ったか分からない手榴弾のようなもので、こんなヤバ過ぎる事を岸田政権が本気でやれるはずがない。過去の歴代政権が言い古してきた「金正恩委員長と向き合う」という慣用句と化した言葉をいつも通り軽く繰り返しただけの事であろう。朝鮮側にしても日本と真面目に対話したって何の利益もない。それでも今の情勢を考えれば、米日韓同盟にゆさぶりをかける意味はある。先日の能登地震に対する金正恩から日本へのお見舞いのメッセージにせよ今回の金与正談話にせよ、そういう日本への「ちょっかい」と見るのが順当な所ではあるまいか。

小泉訪朝と平壌宣言、それにストックホルム合意。全部朝鮮側が日本側に騙された。この期に及んでまだ朝鮮共和国が日本との関係改善や国交正常化・経済協力なんぞに未練を持っているとしたら、それはとてつもなくバカという結果だけが残る。今回の件は朝鮮が米日韓の足並みを乱す為に行った日本へのちょっかいか、あるいは朝鮮外交が同じ失敗を何度も繰り返すバカであるか、どちらかと読めよう。筆者は前者であると見ているが。

一介の在日朝鮮人として言わせてもらうなら、仮に朝日首脳会談が実現して金正恩と日帝岸田(笑)が対話した所で、我々在日朝鮮人の生活と人権には何のメリットもプラスもない。日本みてェにこんな悪くて汚ェ国が、朝鮮との約束なんか守るはずないんだから。奴ら日帝にとって在日なんぞ虫ケラ以下なのだから。植民地支配の反省・謝罪・補償なんかするはずないんだから。

今一度はっきり明言しておく。
日帝植民地支配の清算というのは、いかなる形であれ朝鮮半島の国家が日本帝国を屈服させるという事である。「正しい理解と心の触れあいに基づいた、新しい友好の関係」「両民族の本来の友好」「日本が正しい道に戻る」為になどあり得ない。他人の国を奪った盗国の賊はただ撃つのみ。
朝鮮半島の統一とは「38度線を鴨緑江・豆満江まで押し上げる(by 沢田廉三)」のではなく、「38度線を朝鮮海峡まで押し下げる」形で実現されなければならない。

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それって大使の感想ですよね?

何と言うか、つくづく日本では朝鮮半島の事を分かる者がおらんのだな、という事を痛感させられる出来事がまた一つあった。
先日、韓国では駐韓ロシア大使の交代があり、新しく1月4日から赴任してきた人物はゲオルギー・ジノヴィエフ(露Георгий Вениаминович Зиновьев 英Georgy Zinovyev)という。このジノヴィエフ新大使があるロシアメディアの取材に答えて言った発言が一部SNS上で拡散されている。


https://twitter.com/tobimono2/status/1748215196034953321
tobimono2@tobimono2
駐韓ロシア大使「韓国は特別軍事作戦でのロシアの敗北を望んでいない」

駐韓ロシア大使ジノヴィエフ氏は、ソウルで行われたロシアメディアとの会合で、「韓国は西側諸国の多くの悪者達とは異なり、ロシアの敗北を望んでいない。韓国は「非友好的な国の中で最も友好的な国」のひとつだ」という。

午後2:25 • 2024年1月19日



https://twitter.com/ANurikov7/status/1748281034947563780
Hanuman@ANurikov7
韓国は親北中露の前政権の左派勢力が盤石だから。与野党共にほばスラヴァウクライニィ一色の日本とは異なる。
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引用
tobimono2@tobimono2•4時間
駐韓ロシア大使「韓国は特別軍事作戦でのロシアの敗北を望んでいない」

駐韓ロシア大使ジノヴィエフ氏は、ソウルで行われたロシアメディアとの会合で、「韓国は西側諸国の多くの悪者達とは異なり、ロシアの敗北を望んでいない。韓国は「非友好的な国の中で最も友好的な国」のひとつだ」という。

午後6:47 • 2024年1月19日



https://twitter.com/miya397156651/status/1748322572780081617
miya@miya397156651
駐韓ロシア大使:
韓国は特別軍事作戦でのロシアの敗北を望んでいない
駐韓ロシア大使ジノヴィエフは、ソウルで行われたロシアメディアとの会合で、韓国は西側諸国の多くの悪者達とは異なりロシアの敗北を望んでいない。
韓国は非友好的な国の中で最も友好的な国のひとつだという。

午後9:32 • 2024年1月19日



これらツイートはジノヴィエフ駐韓大使による「韓国は他の西側諸国と違ってロシアの敗北を望んでいない。韓国は非友好的な国の中で最も友好的な国のひとつ」という発言を特筆大書し、いかに韓国が西側陣営の中で「マシ」な国であるか、日本なんかとは違うんだ、という事を訴えて拡散している。おそらく上記ツイートをした人々(おそらく全員日本人であると考えられる)は今のアメリカを筆頭とする西側NATO陣営に批判的な人達であり、ウクライナ事態の原因と本質(NATOの東進、2014年のマイダンクーデターによるウクライナのナチス化。ドンバスの虐殺など)もちゃんと分かっているのだと思う。同時に日本という国の政治や外交についても批判的であり、その為の批判材料として韓国を持ち上げている。「韓国ではスラヴァウクライニィ一色じゃないんだ」と。日本政治を批判する為に「韓国民主主義はこんなに素晴らしいんだ。韓国の政治はこんなに先進的なんだ」と主張したがる親韓派の例のアレな論法だ。
ここで重大な疑問がある。ウクライナ事態勃発後に韓国がアメリカ様のお言い付けに忠実にしたがって、ロシア制裁に同調したのは厳然たる事実だ。日本もそれをやって非友好国リストに入り、自民党から共産党まで多くの国会議員がロシア出入禁止になったのは既報の通り。この最初の対露制裁が文在寅政権最末期の出来事であり、それから次の尹錫悦政権になってから徐々に制裁品目が増え、昨年(2023年)末12月26日には建設用重機、バッテリー、工作機械、航空機部品など「軍事転用が可能な品目」が原則輸出禁止になるというかなり踏み込んだ制裁内容になった。これにはロシア側も強く反発しており、翌27日には「対応措置を執る。これは必ずしも対称的ではなく、韓国はこれに驚いてはならない(マリア・ザハロワ外務省報道官)」とまで警告している。要するに倍返しするよ、と言っている訳だ。より大きな報復措置をすると。このザハロワ報道官の対韓報復発言とジノヴィエフ駐韓大使の発言はあまりに矛盾するではないか。「本省」の報道官があれだけ勇ましく韓国への報復をまくし立てる一方で、韓国に赴任した大使は「韓国は特別軍事作戦でのロシアの敗北を望んでいない。韓国は非友好的な国の中で最も友好的な国のひとつ」と、やけに温和で友好的だ。これは一体どういう事なのか? 

謎を解く鍵は当のジノヴィエフへのインタビューそのものの中にあった。先述のツイート達が引用していたRIAノーボスチの記事を翻訳サイトDeepLで訳すと以下のようになる。


https://ria.ru/20240119/spetsoperatsiya-1922238495.html
ジノヴィエフ大使:韓国は特別作戦でのロシアの敗北を望んでいない

1月19日、ソウル発-RIAノーボスチ。駐韓ロシア大使のゲオルギー・ジノヴィエフ氏は、ソウルで行われたロシアメディアとの会合で、「韓国は、西側諸国の多くのロシア支持者とは異なり、ロシアが特別作戦で敗北することを望んでいない。

同大使によれば、韓国は「非友好的な国の中で最も友好的な国」のひとつであり、それは現在進行中のウクライナでの特別軍事作戦に関連した立場にも表れているという。

「しかし同時に、西側諸国やアジア地域における我々の論敵と、大韓民国におけるものの見方には大きな違いがある。私の考えでは、大韓民国はロシアが敗北することを望んでおらず、ロシアが不安定化することを望んでおらず、政権交代を切望しておらず、ロシアが西側の傀儡やバナナ共和国になることを切望していない」とジノビエフは考えている

彼によれば、ロシアが朝鮮半島の強力で友好的な隣国であり続けるために、世界の主要国としての地位を維持することは、韓国全体にとって好ましいことである。そしてこれは、韓国とロシア連邦の互いに対する立場を決定する基本的な要因のひとつである、と彼は強調した。

「西側諸国のかつてのパートナーたちとは違って、ここでは、人々は現実の生活との接点を失っておらず、ロシアの敗北は予見できるものではなく、正反対のことが起こるということをよく理解しているからだろう。そして、道徳的にも、政治的にも、経済的にも、このような事態の進展に備える必要があることを理解している」と大使は付け加えた。

韓国はウクライナ危機の中、ロシアに対する主要な国際制裁に加わったが、同時にキエフに殺傷能力のある武器を供給することは不可能であるという公式の立場を堅持し続けている。ソウルはウクライナに対し、医療品や軍事品、地雷除去装置、救急車などの人道支援を行っている。ソウルはまた、来年3億ドルをウクライナに寄付し、さらに2025年から経済開発協力基金(EDCF)を通じて20億ドルの低利政府融資を行うことを約束している。


たかが翻訳ソフトといえども、技術の進歩は速い。かつて機械翻訳といえば意味不明な「宇宙語」になるといってほとんどギャグのように言われており、これをそのまま書籍化して倒産した出版社というのも実際に存在した。それが今では翻訳ソフトもかなりの精度になり、かなりまともに読めるようになったのだから便利なものである。それでも可能な限りはこうした機械翻訳は使いたくない(実際どんなに精度が上がっても、結局人間の翻訳には敵わない)が、何分にもロシア語の心得がない故、今回は多目に見ていただきたい。
さて、上記記事をよくお読みになれば分かるのだが、ジノヴィエフによる一連の「韓国は特別作戦でのロシアの敗北を望んでいない。韓国は非友好的な国の中で最も友好的な国」というのは飽くまでも「私(ジノヴィエフ)の考え」「ジノビエフは考えている」という事、つまりロシア政府外務省の公式見解ではなく、ジノヴィエフの個人的見解を述べたに過ぎないという事だ。つまり「それって大使の感想ですよね?」と。だから外務省本省のザハロワによる報復発言こそがロシア政府の公式見解であり、駐韓大使の個人的感想と食い違っていた訳である。
ここで考えなければならない事がある。「政府公式見解」と「大使の個人的感想」ではどちらが重いか? 言うまでもなく前者に決まっている。ロシア側は韓国側の制裁に怒っていて対抗措置を執るというのが公式見解であり、今の韓露関係を考えるにはこうした緊張関係をまずは前提とせねばならない。いわばジノヴィエフの発言は「新任大使が個人的に赴任国の政府と人民に送るリップサービス」でしかないという事だ。これを根拠にして「韓国は親北中露の前政権の左派勢力が盤石だから。与野党共にほばスラヴァウクライニィ一色の日本とは異なる」などと判断するのが、どれほど的外れでマヌケな事か! 

ロシアが韓国に対して今後行う報復措置については色々なやり方が考えられる。韓国との輸出入に様々な制約を課したり、軍事的示威行為をするといった直接的なやり方もあろうが、それよりも可能性が高いのは敵の敵を支援するという方式ではあるまいか。すなわち朝鮮民主主義人民共和国との関係強化である。先日これについて韓国の李海栄教授の記事を訳して御紹介したが、そこで述べられていたようにシベリア開発での協力やもっと高いレベルでの軍事・安保協力だ。先日朝鮮の崔善姫外相がモスクワを訪問し、近くプーチンの訪朝も決まった。そこで再び金正恩・プーチン首脳会談が行われ、朝露間で新たな安保協力関係が結ばれるのではないかという。すなわち旧ソ連時代のレベル(かそれ以上)にまで再び朝露同盟関係が強化されるのではないかという事だ。その方が韓国にとってははるかに大きなショックとなる。今の朝露関係は西側主流メディア(MSM mainstream media)で言われているような「兵器不足のロシアは惨めにも北朝鮮から砲弾を購入している」などというレベルではない。そもそもNATO加盟国全て合わせた7倍以上の兵器生産能力を持つロシアが外国からわざわざ高い金出して武器を買う必要性がなく、朝露関係は西側で言われているよりもはるかに高度な戦略的関係になっている。
朝鮮共和国も年末の党全員会議の発表にある通り、これまでの南との関係を完全に清算する事になった。次の最高人民会議では南を主敵とする憲法改正も行われるであろう。文在寅前政権は首脳会談までやりながら、北側と合意した事を何一つ守らず、開城工団も金剛山観光も再開せず、結局選挙の支持率アップと自分の実績作りに利用しただけであった。続く今の尹錫悦政権にいたっては「北は主敵」という敵対視政策で、軍事的緊張を高めるばかり。これでどうして対話が出来ると? そもそも韓国に「親北中露の左派勢力」など根本的に存在しないし、文在寅&民主党も親米・親日・反共・反北・ドイツ式吸収統一追及のウヨ勢力でしかない。「親北中露の左派勢力」なんちゅう脳内韓国像を口走っている者は何も分かっていないのだ。今や朝鮮共和国にとって、南やアメリカや日本との関係改善で得られる利よりも、中露ブリックス・グローバルサウス陣営との協調で得られる利の方がはるかに大きい。ストレートに言って、北にとってもう南やアメリカや日本は「いらない存在」なのだ。ウクライナ事態による国際秩序の大逆転は、アメリカの対朝制裁の実効性も事実上無効化させたと言える。

ロシアのゲオルギー・ジノヴィエフという外交官が韓国大使に任命されたというニュースを昨年12月に聞いて、筆者は若干意外な印象を受けた。まずジノヴィエフという人は、これまでの韓国による対露制裁やウクライナへの兵器迂回輸出について非常に厳しい事を言っていたからである。例えば

「アメリカが主導するロシア産原油価格上限制に韓国が同調したら、深刻な否定的結果に直面する事になるだろう。また、朝鮮共和国が要求した場合、原油と石油製品供給を再開する準備が出来ている」
2022年9月8日スプートニクのインタビュー

「韓国はウクライナを支援する西側路線に合流した。これは韓国とロシアの関係に否定的な影響を及ぼす」
「韓国がウクライナに直間接的に兵器や軍事装備を供給する無謀な決定を下さないよう、鋭意注意している」
2023年9月11日タス通信のインタビュー

といったように。
さらに言うと、ジノヴィエフはこのような「対韓強硬派」である一方で朝鮮共和国とのパイプが太い「親朝派・知朝派」としても知られる。朝鮮共和国の在外公館では金日成主席や金正日国防委員長の誕生日に様々な行事やパーティを行うのだが、駐露朝鮮大使館でそうした行事が行われるとジノヴィエフはほぼ毎年そこへ出席して演説や祝辞を述べていたという。そうした人物が南の大使に任命されたという事の意味をもっと良く考えるべきであろう。ジノヴィエフの「韓国は他の西側諸国と違ってロシアの敗北を望んでいない。韓国は非友好的な国の中で最も友好的な国のひとつ」というリップサービスを鬼の首取ったように拡散して喜んでいた日本人達は、果たして上記のようなジノヴィエフの履歴や外交官としての活動をどれだけ知っていたのか。ジノヴィエフのようなかなりの知朝派をわざわざ南への大使として送ったという事自体が、ロシア外交の深謀遠慮を示す出来事であろう。

日本政府に批判的な日本人が「日本と違って韓国だけは…韓国だけは違うはず…」という希望的感情を持つのもある意味で理解出来なくもない。この手の人達は依然としてかつての民主化運動に対する幻想というかドリームに取り付かれているのであろう。おまけに日本の自公連立政権があまりに酷いものの、自分達ではそれをどうする事も出来ない。そこで韓国という「隣の芝生」が青く見えてしまい、韓国民主主義は凄いんだ、韓国は日本と違ってロシアとの関係も悪くないんだ、スラヴァウクライニィ一色なんかじゃないんだ、という妄想にひたってしまう。現実の韓国による対露制裁はもちろん、ウクライナへの兵器迂回輸出がどんなもので、それがどれだけ現実にロシアを怒らせているか、そういう事を何も知らずに…。はっきり言ってこれは誇大妄想であり、精神的勝利法(by 魯迅)でしかない。
現実の韓国という国は日本と同じかそれ以上の「スラヴァウクライニィ一色」そのものであった。尹錫悦政権与党である国民の力はもちろん第一野党の民主党まで全てウクライナ支持一色である。これは現政権に始まった事ではなく文在寅前政権からの事だ。文在寅前政権の末期に対ウクライナ特別軍事作戦が始まっており、文在寅はすぐにアメリカと足並みを揃えて対露制裁に同調し、自分自身のSNSでもゼレンスキーに応援メッセージを送っている韓国国会でもゼレンスキーの画像演説が流されたが、それを推進したのは当時文在寅政権の与党である民主党であった。これが日本の親韓派が主張する「親北中露の前政権の左派勢力」とやらの実態である。
マスコミも保守派の朝鮮日報から進歩派のハンギョレまで「ウクライナ加油・暴露膺懲」一色で、ウクライナの味方をしない奴は人にあらずのような雰囲気が今に至るまで続いて来た。ウクライナ事態の正しい歴史的経過を述べる学者や論客なんて、この間大手メディアではほぼ100パー完全に排除されてきたのだから。日本でもそうだったが、これで一般人大衆がどうして事の真相に気付けるというのか。
市民運動・社会運動のいわゆる「市民社会」はもっと酷い。参与連帯、民主社会の為の弁護士会(民弁)、民主労総、緑色連合といった日本でも多少は知られている市民運動体含めて、向こうの「市民社会」はほぼ100パー「スラヴァウクライニィ」である。こうした連中が在韓ウクライナ人のネオナチと一緒になってロシア大使館へ抗議デモを行って来た。日本でも共産党がウクライナ国旗やウクライナの三叉槍紋章(ウクライナナチスのシンボルである!)を掲げてロシアへの抗議デモやっていたが、それと全く同じである。
こういう実情を日本人は何も知らない。ウクライナ事態の歴史的経過を知っているはずの者でさえ、韓国ではウクライナ問題がどのように受け止められているか、という事を全く知らないのだ。実際には韓国も日本と全く同じで、官民上げて挙国一致で「ウクライナ加油・暴露膺懲」「スラヴァウクライニィ」一色だというのに…。

日本において朝鮮半島の事を論じるのがいかに難しい事か。それが出来る「有資格者」がいないか。今回の一件はそれを端的に示す出来事と言える。この間、香港やベネズエラやミャンマーのカラー革命暴動、それにウクライナ事態やパレスチナの事態について、西側主流メディアに惑わされる事なく事の真相を知って拡散してきたような個人や零細代案メディア達も、朝鮮半島の問題となると途端に無知蒙昧になって的外れな事ばかりしゃべっていた(遺憾ながらアジア記者クラブなんか典型的だった)。香港事態やウクライナ事態の真相が分かる人でも、朝鮮半島の事は分からない。

まあでもしょうがないよね。知識がないんだから。朝鮮半島近現代史に関する知識がほぼゼロか、とんでもなく古い本や資料のデータしか知らない。じゃあその不足した知見を補う為には何をどうやって調べりゃいいのか、という事からして分かってないんだから。はっきり言って今の日本人の朝鮮半島に対する知識見識というのは、それが北側に対するものであれ南側に対するものであれ、現実から40年か50年くらい遅れてるよ。中国に対しても現実の大発展した姿を知らず、昔の人民服に自転車で通勤してたイメージを抱いてる日本人が多いが、それに近い。
朝鮮半島についてまともな知識がほとんど何もないのに(善意であれ悪意であれ)口を挟みたがる人に対して、筆者は次の一言を言っておきたい。
「知らんねやったら黙っとけや!」
と。
嫌韓派のヘイト発言はもちろん論外としても、親韓派が善意で的外れな発言をするのも迷惑という点では変わりない。「韓国は長い間の民主化闘争で民主化を勝ち取った。だから日本とは違うはず」みたいなイメージで韓国を美化する事こそ、情勢を読み誤る第一歩である。どんなに「韓国民主主義」に幻想を抱こうとも、しょせん韓国は日本と「同じ陣営」というのが現実なのだから。反共・ファシズム・ナチズム・帝国主義・新自由主義のアメリカブロック西側陣営のケツっぺたに、日本と一緒にぶらさがって悪事に加担している東アジアの惨めな小国に過ぎない。韓国と日本が「仲良くしようぜ」すればするほど韓米日軍事協力体制は強化され、アジアの平和は破壊される。

善意か悪意かに関係なく、朝鮮半島について間違った情報を流される事は我々在日朝鮮人にとって迷惑千万だ。分からなければ余計な口を挟まずに黙っていればよい。「無知の知」「沈黙は金」は決して恥ではない。朝鮮半島について知ってる事よりも知らぬ事が多いならば、「無知の知」「沈黙は金」を通していただきたい。

残念にも…皆さんあまりにも朝鮮半島の歴史とそれを取り巻く情勢への理解が浅い。だからわたくし忠告するのです。

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エセ韓国専門家の見分け方

「韓国は反日国家だ」
「韓国は約束を守らぬ国」
いわゆる嫌韓派がよく使う言い草だ。元駐韓日本大使だった武藤正敏辺りがこういう事を頻繁に言う。もちろんこうした言い草は全部嘘であり、韓国ほど酷い親日国家はアジアでも他に例がないし、植民地支配責任一切無答責の日韓協定を依然として律儀に守り続ける実に「義理堅い」国家だ。日韓慰安婦合意だって結局そのまま存置されている。かつての宗主国様にこれほど忖度する卑屈な奴隷根性国家がどこにあろうか! 現実の韓国若年層には歴史を知らない・学ばないバカが日本と同じくらい大量に育っていて、そいつらは日本のアニメや漫画やゲームや映画に熱狂している(と同時にこいつらは決まって「独裁国家の北や中国やロシアを許すな。アメリカばんざい!」と絶叫する)。韓国の大手新聞は右の朝鮮日報から左のハンギョレまで全て「平和主義者で、安倍をはじめとする日本のタカ派勢力を牽制して下さっている明仁ヘーカ万々歳」みたいに主張しており、南朝鮮はまだ日本の植民地同然なのだなと唖然とさせられる有様だ。
こうした嘘を流して差別を煽る武藤正敏らこの手の嫌韓右翼というのはデマゴーグであり、韓国の専門家でも何でもない事がお分かりいただけよう。
こういうのが「右の自称韓国専門家」だ。右派の「韓国専門家」というのは100%エセばかりと見て差し支えない。

では、「左」の方はどうなのだ? 民族差別に反対する(という事になっている)親韓派の左派・リベラルは韓国について広い知識・学識を持ち、素晴らしい見識を持っている…などという事は全くない。こちらも全くもって壊滅状態だ。簡単な見分け方がある。以下のような事を言っている奴がいたら、そいつは何も知らないバカか、あるいは知ってて嘘ついてるペテン師だ。

「韓国の国民は血を流して戦い、民主主義を勝ち取った」
「韓国は素晴らしい民主主義国家。今や日本よりも政治が成熟している」
「韓国は今や経済でも日本の先を行っている」
「日本も韓国もアメリカの属国だ。しかしそれでも韓国はアメリカから自立しようとしている」
「韓国市民達は朴槿恵の悪事を許さず、100万人キャンドルデモで朴政権を倒し、南北融和をリードする文在寅政権を誕生させた」
「こうした革命的な韓国民主主義の底力を嫌韓派日本人といえども学ぶべき」

文在寅政権はコロナの時期に軍事費を削減して民生に充てた

…全部ウソ! こうした言い草を日本の左派・リベラルの親韓派は好むが、これらほど韓国の歴史と現実からかけ離れた大嘘はないであろう。韓国は世間一般に言われてるほど民主的な国では全くない。西側諸国では珍しくもない、腐った資本主義国家の一つというだけだ。今の韓国というのはアメリカやイギリスと同じ保守二大政党体制であり、結局大資本の代理人どもしか選択肢がなく、それを西欧型自由選挙で選ばされる事を「民主主義」とは笑止である。しかも依然として国家保安法という日帝敗戦前の「治安維持法」が生きており、マルクス・レーニン主義政党は今でも違法だ。大分右傾化したとはいえ、共産党が合法である日本の方がまだナンボか「民主的」とすら言えよう。韓国は貿易で食ってる国だが、もう何年も前から貿易が不振で大変な状態である。そこへ尹錫悦政権が登場し、最大の貿易相手である中国に敵視政策をやってさらに赤字を激増させた。「新時代のアジア経済は韓国が先頭を走る」などという事は、現状のままでは絶対にあり得ない。それも全て「何でもアメリカいいなり政策」が生んだ喜劇である。韓国はもう何年も何代も前から対米従属が酷くなる一方であった。韓国がアメリカから自立しようとしてるとか、一体どこの平行世界の話なのか。文在寅のどこらへんが「南北融和」というのか? 首脳会談も結局は国内の支持率の為にやったパフォーマンス以上のものではなく、北側と合意した事を何一つ実行しなかった。朝鮮共和国と金正恩は完全に騙され振り回されたのであり、それが連絡事務所の爆破や昨年末の党中央委員会第8期第9次全員会議の発表(この発表には歴史的に重要な内容が多く含まれているのだが、今ひとつ日本ではそれが認識されていない。これについても後日別の記事で論じたい)へとつながったのである。最終的には朴槿恵すら赦免したではないか。文在寅政権ほどそれまで軍事費を増やした政権はなく、李明博や朴槿恵よりも軍事費増加率が凄まじかった。「文在寅政権が軍事費を削減して民生に充てた」などという事実は全くない。それを尹錫悦がさらに激増させて現在に至っている。

上記のような主に左派・リベラル系の親韓派が言ってる事もまた、現実と全く違うデマである。したがって、こうした主張をする者もまたデマゴーグであるか、単なる物知らずだ。左の側にもエセ韓国専門家は山のようにいる。

このようにインチキな「韓国専門家」というのは右派にも左派にもゴマンといるのが日本の現実だ。要するに日本には韓国の専門家というのは事実上存在しない。というか、日本人は韓国という国の実情に誰も興味がなく、調べもしないという事なのだ。韓国の事なんて調べる労力も惜しい、自分の想念の産物である「脳内韓国」で十分だと。
・右派の脳内韓国
「韓国は許し難い反日国家」
・左派の脳内韓国
「韓国は素晴らしい民主主義国家」
どちらも凄まじい妄想の極致だ。
まあ、こういう事を言ってる連中はみなニセモノであり、それを心得ていればエセ韓国専門家(右派左派問わず)は簡単に見分けられるという事、心のどこか片隅にでも留めておいていただければと思う。

ここで一つ疑問が湧く。北側についてはどうなのだ? 「北朝鮮専門家」と称する連中はどうなのか? これもまた酷い惨状なのは言うまでもない。そして南側の専門家と称する連中と同様に、そのニセモノを見分ける方法も存在する。それも大変簡単な方法が! だがそれらの話はまたこの次に…。

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